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焼鈍の匠
次の工程へ ミスなくバトンを渡す
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ミスなくバトンを渡す

新本 修平
チームリーダー

ミスを起こさない慎重さ

2019年より焼鈍を担当し、4人の焼鈍メンバーのリーダーを担っています。

焼鈍には、圧延前の球状化焼鈍、圧延後の軟化焼鈍があり、炉内で鋼板に熱を加え、より安定した鉄板に仕上げます。焼鈍が不十分だと、曲げ加工やプレスの際に割れやすくなってしまいます。金属組織の強度を高め、設計士にとっての扱いやすさを極限まで叶えるのが、私の役割です。

焼鈍で重要なのは、温度の設定。扱う鉄材によって温度設定が異なり、間違えてしまっては材料自体が無駄になってしまう。炉内すべての鋼板が使えなくなるので、ロスは甚大です。何度も温度を確認し、ミスを起こさない慎重さが求められます。

精緻に品質を追求

中西金属工業に入ったのは2017年。リテナーのプレスとして2年ほど寝屋川工場に勤務したのち、天満製鈑事業部に異動してきました。前職は建築領域でしたが、手に職をつけて長く働ける仕事に就きたかった。確かな技術力を持った匠たちが揃っている、中西の環境にひかれました。

入社してからずっと、知らないことにぶつかっては学び、教えてもらい、知見を重ねていく繰り返しです。鋼材ができるまでに複数の工程があり、それぞれで職人たちが精緻に品質を追求している。一連の繋ぎの中の一工程を担っているので、全体のプロセスの中で自分はどう動くべきか、全体を考える視点を常に意識しています。

完璧な時間配分

焼鈍の時間設定、スケジュール管理も、日々反省点があれば次に生かします。炉内で鋼材を積み木のように重ねて熱を加えるのですが、うまく効率的に積めなかったり、重ねたあとの高さを読み間違えたりして想定以上に時間がかかってしまうこともあります。完璧な時間配分ができたときの達成感を、これからもっとたくさん味わいたいです。

2021年には新たに神戸工場が完成し、炉の数が増えました。すべての炉が一か所に集約されているので作業効率は格段に良くなっています。運搬や段取りをよりスムーズにできるよう、さらに改善を重ねていきたい。引き続き、焼鈍におけるもっとも大切な、安全・安心のための確認を大事にしながら、技術を磨いていきたいと思います。

新本 修平Syuhei Niimoto
焼鈍の匠 / チームリーダー